
前回の記事では、『認知症』の経過と家族の心構えという、重いテーマに向き合いました。
多くの方から温かい反響をいただき、本当にありがとうございます。
皆様とこの大きな課題を共有できたこと、心から感謝しております。
病気の全体像を知ることはもちろん大切ですが、ただ恐れているだけでは何も始まりません。
大切なのは、「今、私たちの日常の中で、前向きにできる備えは何か」に目を向けることです。
今回は、私が日々の暮らしやマンション管理員の仕事を通じて、つくづく実感している「無理のない脳活」について、お茶の間のリアルな空気感を交えてお話しさせてください。
1. 毎日のお弁当作りから考える、自炊のリアル

実を言うと、私は平日の夜ご飯や、お昼のお弁当を日々自分で用意しているんです。
たまに趣味で作る料理なら、クリエイティブで楽しい時間になります。
しかし、これが「毎日の義務」として続くとなると、献立を考え、買い物をして、調理して片付ける……という一連のルーティンは、本当に大変な重労働だなと身に沁みて感じます。
世の中の、毎日当たり前のように家族の食卓を支え続けている奥様方を、私は心から尊敬せずにはいられません。
これがもし、糖尿病などで厳格な食事制限(糖質や塩分の管理)をされている方であれば、なおさらに毎日の献立選びの苦労とストレスは想像を絶するものだと思います。
毎日の食卓が「義務」や「苦痛」になってしまっては、脳にとっても大きなマイナスです。
だからこそ、私は声を大にして伝えたいのです。
「もっと楽になれるのなら、いろんな便利な物やシステムを、大いに利用してください!」と。
食材の多様性を守るために毎日何品も手作りするのが難しければ、便利な「サバ缶」を開けるだけでもいい。
お味噌汁に「冷凍野菜や乾燥わかめ」をポンと足すだけでもいい。
最近では、管理栄養士が監修した糖尿病向けの「糖質制限食」などを、レンジで温めるだけで美味しく食べられる宅配弁当サービスも非常に充実しています。
ちなみに気になるお値段ですが、札幌市では条件を満たせば、区役所や介護予防センターへ申請することで1食500円前後(自己負担額)で利用できる公的な配食サービス(安否確認つき)があります。
詳しい対象条件やオンラインでの手続きについては、こちらの 札幌市公式ホームページ:高齢者配食サービス事業 をご覧いただくか、担当のケアマネジャーさんやお近くの区役所保健福祉課へ直接ご相談してみてください。
大変な調理やカロリー計算は専門家やシステムという「道具」に任せてしまい、自分たちは「美味しいね」と笑顔で食べる時間を楽しむ。
そんな風に道具に感謝して上手に頼ることは、決して手抜きではなく、お茶の間に笑顔を取り戻すための、スマートで賢い選択なのです。
2. 管理員の私が、日々の清掃で気づいた「道具のありがたみ」
私は現在、マンションの管理員として、毎日のように廊下やロビーの清掃仕事をしています。
雨や雪の日に、住民の皆さんが泥だらけの靴で通った後のロビーの床。
これをもし、四つん這いになって手で雑巾がけをしていたら、66歳の私の腰と膝はとっくに悲鳴を上げて、この仕事を辞めていたでしょう。

軽くて頑丈な最新のモップという「道具」があるからこそ、私は体を痛めずに、効率よく仕事をこなすことができています。
そして!この適度に体を動かす清掃仕事こそが、私にとって認知症リスクを下げる最高の有酸素運動(脳活)になっているのです。
公的なデータによると、定期的な運動習慣があるシニアは、そうでない人に比べて認知症リスクが31%〜50%も低いという結果が出ているのです。
私の毎日のモップがけや掃除機がけも、立派な健康習慣の一つになっているというわけですね。
外のウォーキングが雪や雨で危ない日は、お茶の間で安全にできるステップ器具という「道具」を頼って、賢く体を動かせばそれで十分です。
すべてを自分の力だけで完璧に背負い込もうとすれば、いつか心が擦り切れてしまいます。
それでは脳にとっても大きなマイナスです。
便利な「道具」に感謝してその力を上手に頼り、心にゆとりを取り戻すこと。
それが、健やかに歩むための大切な土台となります。
3. あなたの経験を社会が待っている。最強の脳活は「出番」にある

しかし、道具に頼って心と体にゆとりを作ったその先に、本当に大切なことがあります。
それは、「社会はあなたを必要としている!!」という強いメッセージです。
家族から「お父さんはお酒以外に楽しみはないの?」「何か趣味でも始めたら?」なんて言われたことありませんか?
でも、そう簡単に新しい趣味なんて見つかりませんよね。
行く場所を失ったようにロビーのソファにポツンと一人で座り、ぼんやりと外を眺めているシニアを見るのは、忍びがたい気持ちです。
実は、この「お酒以外に楽しみはないの?」という言葉は、かつて私自身が、自分の父親に投げかけた言葉でもありました。
40年近くもの長い歳月を、ただひたすらに家族のために、働き続けてくれた父。
お酒だけが、ストレスを発散する方法だったのだと、今なら痛いほどよく分かります。
そんな風に人生を捧げてきた大先輩たちに、現役を退いたからといって突然「何か新しい趣味を見つけなさい」と言う方が、酷というものではないでしょうか。
だからこそ、単なる一方通行の脳トレドリルを開くのではなく、その人生の中で磨き上げられてきたプロフェッショナルなノウハウや知恵を、さらに生きがいへと繋げられる『出番』や『場所』が、今の社会にはもっと必要なのだと思うのです。
実は私、毎年、クリスマスにはパエリア、大晦日には年越しそば、そしてお正月には黒豆、うま煮、栗きんとん、ごまめ、昆布巻き、なます、田作りなど、我が家のおせちを一手に引き受けて手作りしています。
手元にあるのは、何年も使ってきた私のおせちバイブル!2009年の『きょうの料理』のテキスト。
そして、どの日に何を仕込むかを細かく色分けして記した、我が家の「年末買い出しメニュー表」です。
正直に言えば、毎年作っていても「これで良し!最高だ!」と納得できたことは一度もありません。
だからこそ、「今年のパエリアはどうやって作ろうか」「うま煮の作り方はこれでいいだろうか」と、毎年毎年、台所で試行錯誤を繰り返すことになるのです。
子どもの頃に食べた「母の味」に少しでも近づけたいと包丁を握るその時間こそが、私にとって何より愛おしい、年末年始のルーティンでもあります。
そして何より、年齢を重ねて年末の準備がしんどくなっても、「今年はこうしてみよう」と試行錯誤する気力が自分の中にしっかり残っていると感じられること。
それ自体が、私にとって「まだまだ現役でがんばれる、これからも元気に進んでいける」という、何よりの自信と明日への活力に繋がっているのです。
こうした、それぞれの家庭が育んできた味や伝統の過ごし方があるからこそ、昔のお正月は特別だったのだと思います。
今はおせちも便利になり、お店で「買うもの」になってしまったように感じます。
けれど、便利さの裏側で、あの優しかった我が家の味が消えてしまうのは寂しいですよね。
実は、「本当は手作りのおせちを我が子に食べさせたいけど、作り方が分からない」「お正月の伝統の味をきちんと学びたい」と願っている若いお母さんたちは、想像以上にたくさんいます。
さらに今、日本の伝統や暮らしの知恵を、心から「知りたい」と願っている外国の方々も日本中にたくさんいらっしゃいます。
着物の着付け、道具の手入れ、そしておせち料理など。
シニアの先輩方にとって当たり前の熟練の技が、世界の方々にとっては、貴重でわくわくするような伝統文化になるのです。
ネットの画面からは伝わらない、長年の経験からにじみ出る『生きた知恵』を、若い世代や世界の人々へ手渡していく。
そんな出番が、今こそ社会に必要なのです。
実際に、手作りおせちの伝統を守る 【一般社団法人 行事食協会】や、お正月の文化を世界に発信する【日本おせち協会(日本正月協会)】 、札幌のお隣・小樽市で長く続く国際交流ボランティア団体 【小樽ESS】 の活動、さらには日本の家庭料理を世界の人へ教えるプラットフォーム 『airKitchen(エアーキッチン)』 では、なんとホストの約3割が60代以上のシニア世代です。
中には神奈川県鎌倉市にお住まいの88歳の米寿の加原世子さんが、娘さんの通訳を借りながら世界中の旅行客におせちの作り方や食器の並べ方といった『日本の心』を指南し、大絶賛されている実例もあります。
👉インバウンド向け料理教室サービスairKitchenに88歳の「米寿ホスト」が登場!「人生100年時代」を生き抜くためのシニアの次世代の働き方とは?!
私はこうした活動が単なる「無償のボランティア」ではなく、しっかりと対価が支払われる「雇用や有償の仕組み」として社会に根付いてほしいと強く願っています。
何十年も苦労して磨き上げてきたプロとしての技術や知恵だからこそ、その価値を社会が正当に認めることが、その方の『尊厳』にまっすぐ繋がります。
最近では、シニアの職人技を企業と有償でマッチングするプラットフォームや、自治体が主導する有償バンク、知恵を有償でシェアするサービスなども広がり始めています。
ボランティアとしてではなく、これまでの経験をしっかりと評価し、週2〜3日から無理なく有償で働けるシニアのための求人を専門に広げている素晴らしい選択肢もあります。
もし、この記事をご家族(お子さん世代)が読んでくださっているなら、どうかお父さん、お母さんに伝えください。
「お父さん、お母さんの知恵を必要としている人たちが、世の中にはいっぱいいるよ!ほら、これ見て、こんなに色んな場所で先輩たちが輝いてる。ちょっとだけ、新しい世界にチャレンジしてみようよ!」と。
子どもたちから届くその温かいエールこそが、親にとっては何よりの原動力であり、最高に嬉しい生きがいの第一歩になるはずです。
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正当な報酬という形で社会から「あなたが必要です」と価値を認められること。
それこそが、シニア世代の本当の誇りと居場所を作り出し、生涯現役で笑顔のまま歩み続けるための、何より最高の脳活になるのだと私は信じていますし、このような有償の取り組みが全国に広まることを心から期待しています。
スマートフォンやパソコンという道具の力を少しだけ借りて、札幌市の歩数アプリ『アルカサル』でゲーム感覚のポイ活を始めてみたり、スマホで「YouTubeを見る楽しさ」を味わう。
そして、自分が培ってきた知恵を一言X(旧Twitter)やブログで発信してみる。
自分が主役になって、誰かに「教えて」「いつもありがとう」と言われること。
「自分は今も、誰かに必要とされている」という心のときめきに勝る脳活は、この世にありません。
📌 お茶の間で楽しむ脳活&リフレッシュのおすすめ道具
- 【自宅用防音カラオケマイク】 [JTT Online うるさくないカラOK! ミミュートマイク3 MUMIC3](参考価格:5,980円)
- 特徴: 日本製防音カップを採用。スマホに繋ぐだけで、周囲を気にせずお気に入りの名曲を熱唱してストレスを発散できます。
- 【見やすい大きな麻雀牌】 [大洋技研 AMOS 麻雀牌 smart (スマート)]
- 特徴: 文字が大きくて視認性抜群の定番高級牌。指先を動かし、戦略を練る麻雀はシニア世代の健康脳トレに最適です。
- 【シニア向けステップ器具】 [東急スポーツ Oasis 足踏み健康器具 ステッパー](参考価格:10,000円前後)
- 特徴: 雨や雪で外に出られない日でも、テレビを見ながらお茶の間で安全に足腰を鍛えられる、シニアに優しい安心設計です。
4. 今夜のお茶の間への贈り物

張り詰めた心で毎日を過ごすあなたへ、今夜は私から特別な一曲を贈ります。
切ないまでも透きとおり はかなくもハスキーな歌声 16歳、あの時の心のときめきを忘れられません♬
今はなき大好きなオリビア・ニュートン=ジョン(Olivia Newton-John)・・・お届けするのは『Come on Over』です。
”🎼つらいときは、がんばるのをやめて、いつでもこっちにきて一緒に楽しみましょうよ♬”と
温かい歌声で語りかけてくれる励ましの一曲なんです。
すべてを背負い込まず、便利な道具やサービスを上手に頼って、心にそっとゆとりを取り戻してほしい。
そして、あなたがこれまでの人生で培ってきた素晴らしい知恵を、貴方を必要としている世界の誰かのために、もう一度輝かせて――。そんな私の願いを込めて、今夜はこの言葉を添えてお届けします。
“This song for you”(あなたへ、この歌を。)
今夜はどうぞ、温かいお茶やお気に入りのお酒を片手に、この心地よい歌声に身を委ねてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
がじゅちゃん


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